放課後。
初音は素早く自分の荷物を片付けると、簡単にクラスメイトへの挨拶を済ませ教室を飛び出した。
廊下を歩きながら2組の教室の中を横目で見てみる。
元樹がクラスメイト1人1人と言葉を交わしていた。
校庭に出ると、部活の準備をしている下級生達、雑談しながら校門へと向かう生徒達がチラチラと見える。
初音は、校舎をぐるりと回りこむように足早に校舎裏へと向かった。
辺りには誰もいない。
少し日陰になっている校舎裏。
恐らく元樹は教室で最後の挨拶を交わしていたので、ここにはまだ来ないだろう。
「いよいよ最後か…。」
小さく呟くと、そのまま肩の力が抜けたようになり壁にもたれかけた。
少し俯きながら、今までの事を思い出す。

