「なぜ演技する必要があるのよ?」



「誰だっていきなり拉致されたら混乱するでしょ。」



「でも、それでなぜ自分がショウ君と疑われているって分かるのよ?」



「だ・か・ら、そこよ。」



「どうゆう事?」



「元樹君はショウ君の事を全く知らない訳じゃない。と言う事は…。」



「言う事は?」



「私達と同じかもしれないな、って。」



「私達と同じ!?」



ニコニコと話を続ける琴音と、首をひねる初音。



「双子じゃないのかな?って思って。」



「えーっ!?」



「同一人物よりも現実味があると思うけどなぁ…。」



そっと呟く琴音を見て、初音はうーんと小さく唸った。