美樹は周りを気にすることなく、博人にエスコートされ、鉄の門へと入って行く。
「キャサリン!」
琴音が背後から声を掛けた。
先に博人が振り返る。
「初音、さん…?」
「ごめんなさい、私は琴音…。」
そうだ、思い出した。
そういえばこの前、姉さん、博人君と2人きりで教室の中にいたっけ?
姉さん、異常なほど汗かいて慌ててた。
その時、結局姉さんと何していたのだろう。
「あら、琴音さん。」
美樹も振り返り、話しかけてきた。
どうしよう…。
美樹さんにショウ君の正体を教えて貰いたいし、博人君に姉さんと何していたのか教えて貰いたいし…。
「どうしたのかしら?わざわざここまで。」
美樹がニコニコと近寄ってくる。
その後ろを控えるように博人も近づいて来る。
どうしよう。
どっちにしよう。
どちらを教えて貰おう。
「私に何か御用かしら?」
ええい、何でも言いや。
琴音は思い付いたまま叫んだ。

