「それに、私は花子様の執事ではありません。彼氏でございます。」
「整理すると、真之君はキャサリンの執事を辞めて、今は東大寺花子さんの彼氏。博人君は東大寺花子さんの執事を辞めて、今はキャサリンの彼氏、って事?」
「左様ございます。」
「ややこしいなぁ…。」
「これが琴音さんの質問のうちの2つ答えです。」
1つ目の質問、何故、真之がこの学校の生徒になっているのか?は、東大寺花子の彼氏になったから。
2つ目の質問、キャサリンがショウ君のブログに登場しなくなった理由は、キャサリンに博人という新しい彼氏が出来たから。
「でも、それでいいの?」
少し暗い顔で琴音が尋ねる。
「何が、ですか?」
「だって、あなたはキャサリンの事が好きだったのでしょ?いくら執事でも、お嬢さん同士の勝手な恋愛感情で自分の恋が叶わなくても…。」
本心で悲しいと思った。
真之は琴音の思いに感謝しながらも一言呟いた。
「それが、執事、というものです。」
「そっか…。」
琴音は少し俯いてうんうんと何度も自分を納得させるように頷くと、ゆっくりと顔を上げた。
その目にはうっすら涙が溢れている。

