「はぁ…。」
これでは、東大寺グループと西大寺グループを共倒れさせるのは無理だな…。
琴音とまた違う手段を考えないと…。
諦めながら茂みを出て登校しようとした瞬間だった。
「ここで何やってるのですか?」
耳元で囁かれて、びっくりして横を向くと、博人が顔を近づけていた。
「い、いやぁ、これは、その~。」
「また、お嬢様の邪魔をしようとしていたのですね。」
「そんな事ないよ。何もしてないよ。」
首を大きく左右に振って慌てる初音を尻目に博人は左手で初音の髪を優しく撫でた。
「イケナイ子猫ちゃんだね…。」
「ひゃい…。」
「イケナイ子猫ちゃんは…。」
博人の手が初音の髪から唇へと移り、なぞり始める。
「また、お仕置きをしなければなりませんね。」
ニヤリと笑う。
「この前以上の、ね。」
「こ、この前以上!?」
私、この前、壁ドンされてドキドキだったんですけど…。
それ以上のお仕置き、ですか?
ダメだ。
私、そこから先なんて何も考えられない…。
初音は放心状態のまま、博人に肩を抱かれ連れ去られていった。

