茂みの陰に隠れてその男子生徒を横から眺める。
その横顔はまるで心の清らかさが表れている様に優しく思えた。
何だか癒されるな。
ジッとその横顔を眺めていると、ふと、こちらに顔を向けてきた。
やばい。
慌てて茂みに隠れる。
気付かれたかな?
悪い事をしている訳ではないのに心の鼓動が大きくなる。
その男子生徒は少し首をかしげていたが、何事も無かったかのようにまた顔を花に向け、水を与え続ける。
気付かれてなかったか。
ホッと肩を撫でおろし、またゆっくりと茂みから顔を出して、その横顔を眺める。
太陽を浴びて輝く笑顔。
その笑顔は花とコラボレーションしてより一層優しく見えた。
いつまでも見ていたいな。

