あぁ、ごめんね。
僕はいつもそう。
君が好き。だれよりも。
それなのに…

あぁ、好きだよ。
僕はそう呟いた。
胸の奥がギュっと締め付けられた。
何故なのかは、君は知らない。

一晩の快楽を盛り上げるための
安っぽい言葉に僕の心は
壊されかけていた。
自分で蒔いたその小さな種が
僕の知れない芽になった。

あぁ、ごめんね。
僕はいつもそう。
君が好き。だれよりも。
それなのに…

情けないったらありゃしない。

たった一晩の快楽のために
全てを投げ打てるわけもないくせに
僕は…僕は…
何をしているんだろう?

背徳、後悔、それらが付きまとう。
それすらいつしか
快楽に変わり僕の内にある
何かが溢れ出した。
たった一夜で何かが崩れ落ちた。

あぁ、好きだよ。
僕はそう呟いた。
胸の奥がギュっと締め付けられた
何故なのか知る由もない君の耳元で。

君のいたみを知らずに
僕はいたみを知らずに…