「悪い、何でもねぇよ」 そう言って、私の髪をわしゃわしゃと撫でる。 「わっ、ちょっと!?何するのよ!!」 「べーつに?さ、帰ろうぜ。送るからさ」 「もー。バカ大地」 「バカ遥」 ごめんね、大地。 私は大地の気持ちに気付く事が出来なかった。 大地がどんな気持ちで私の傍にいてくれていただなんて考えもせずに。