「狭い家だけどあがって」 初めてくる翼の家には微かに女の匂いが漂っていた。 玄関にはローファーがあった。 ふーん、学生と住んでるんだ……。 「遥、ただいま」 リビングへと早足で向かう翼の姿が、私の中の感情を掻き乱す。