「翼さん、起きてください。遅刻しますよ?」 冬になり寒くなった。 翼さんは寒さに弱いのか早起きが出来なくなり、最近では私が起こしてる。 「ん……」 何度揺さぶっても一向に起きる気配がない。 「もう、知りませんから――…わわっ!」 呆れて部屋を出ようとしたときだった、グイッと後ろから引っ張られる。 「おはよ、遥」 すっぽりと翼さん腕の中。 「…おはようございます」 こうしていつもわ翼さんは私を簡単に許させる。