私はそれから二人の間に入ることが出来なかった。


ただただ、サツキさんが帰るのを待った。


隠れる必要なんて無いのに。


待つ必要なんて無いのに。


私は、待つことしか出来なかった。


「じゃあ、私は帰るね」


そうサツキさんの声が聞こえたとき、胸の奥が高鳴った。