「はい、よろしくお願いします…」

「あ、また敬語使った」

「ごめんなさ…」

「ほら、また」


翔は優しく笑ってこっちを見てる


「ハナ、抱きしめても大丈夫かな?」

「うん、大丈夫」

あったかい…

でも体は正直で…

「こわいかな?」

「ううん、そんなことないんだけど体が勝手に強ばる…」

「そっか、大丈夫だよ」

優しくあやすように背中をトントンって叩いてくれる


すごく落ち着く


こんなに安心したこと今までにあったかな

安らかな気持ちになる


「あ、流れ星に願い事した?」

「まだしてなかった!」

「ほら今、ちゃんとお願いしたよ」

「あははっ、どんなお願いしたの?」

「沢山の人たちにわたしの歌を聴いてもらえますようにってのと…

もうひとつは秘密〜」

「えー、そうなの?」

「うん」

「やっと笑ってくれた」

「俺は泣いてるハナも好きだけど、笑ってるハナが一番好きだよ」

「恥ずかしいからやめて…」

「あ、照れてるハナも可愛いな〜」

「もうやめてっ!」

「あははっ、はいはい」




優しい夜風ときらめく星屑の夜空がわたしたちを包んでいた


どうかこの瞬間がいつまでもつづきますように…