時計を見ると12時を回っていた

「翔さん、明日はお仕事じゃないんですか?」

「俺は基本、土日休みだから、明日も休みなんだ」

「仕事だとしてもいつも2時過ぎまで起きてるから平気、

睡眠時間短くて大丈夫な人間だから」

「だから心配すんな」


「ハナは眠たくないか?」

「わたしも夜行性なのでまだ平気です」

「そうか、じゃあ星でも見にいこうか?

星がキレイに見える丘がこの近くにあるの知ってる?」

「知らなかったです」

「俺、星空が好きでさ流星群とか

ひとりになりたい時とかあの丘にいって

ぼーっと星を眺めてる」

「ちょうど今日はおとめ座流星群が観れるんだよ」

「おとめ座流星群は4月から5月にかけて観ることができるんだ」



車で5分行ったところに小高い丘があった

こんなところあったんだ

知らなかったな


「はい、到着〜」

「足元気をつけて」

「きゃっ!」

何かにつまづいてしまった

「おっと、大丈夫?」

翔に体を支えられている

急に恥ずかしくなって、翔の顔が見れない

きっと自分の顔、赤くなってるんだろうな

暗くて助かった


「ごめんなさい、ありがとうございます」