《実話》Last Love〜命を懸けた愛〜

笑い終わった後、互いにアイスコーヒーに手を伸ばした。

汗をかいたグラス。

水滴が滴り落ちる。

その水滴が弘樹の服にポタポタと数滴、落ちた。

それを見た英美はすかさず、鞄からハンカチを取り出した。

「よかったらこれ…」

英美はまだ緊張しているのか、舌が回らず、話すのを途中で止めた。

「あっ、大丈夫。
こんなんほっとったら乾くでしょ。」

そう言って水滴の落ちた部分を擦る弘樹。

「でも、染みになりま…」

英美は立ち上がり弘樹の服に手を伸ばした。



ガッシャーン―――