お風呂から上がり、鏡台の前に座り顔を見つめる英美。

私は彼と釣り合うのかしら?

そんな疑問が頭を過る。

鏡に映る自分を見ていると、英美は自分は弘樹とは釣り合いが取れないように思えてきた。



どこにいても、何をしてても、頭の中には弘樹がいる。

優しい目をして、笑っている弘樹の笑顔がある。

買い物に出かければ偶然会うんじゃないか…

そんなことばかり考える。

電話が鳴れば、弘樹からかもしれない。

そんなことあるはずないのに、考えてしまう。