Mother. 愛する人へ

小学三年生の夏。
プールバックと焼けた肌に
太陽の日差しを浴びながらあたし達は
学校から帰宅していた。

あたしが通っていた学校は
夏休みのプールの使用を
許可してくれていたから、
3日に一度くらいには
親友と遊んでいた。

「みん、またね!」
親友で、幼馴染の赤西奈美に手を振る。

「うん、また明日!」
手を振りかえしてくれた。

吉沢理乃は奈美と別れ、
一軒家に入っていった。

「ただいまー!」

玄関を開けた途端、涼しい風が
体を撫でる。

「おかえりー」

リビングへ行くと、テレビを見ながら
ごろごろしている、
理乃の母、吉沢伸美がいた。

理乃の母は、塾の先生であった。
自分の家を塾の教室にし、
小さな子供達に英会話を教えていた。