「海聖。こっちの荷物は全部まとまったよ」




「ん、ありがと」




今日は海聖の退院の日。
擦り傷が多かったけど、幸い車のスピードが遅かったため左腕の骨折だけで済んだ。



左腕も今はすっかりと元に戻って、擦り傷も少し痕は残ったけどもうスッキリしてる。




パジャマやタオルを詰めたボストンバッグを肩にかける。




するとすぐに海聖に取り上げられた。




「いいよ、俺が持つから」




優しく微笑んでるけど、彼は一応病み上がりなわけで。




重い荷物を持たせるわけにはいかない。




「私が持つからいいよ!海聖病み上がりだし、左腕に負担かけちゃダメだ…」




また海聖から荷物を取り上げようと近付いたら、手の甲にキスをされた。