「別人か」 我は、すっと人間を持ち上げ、部屋に寝かした。 ―――――――――――――― しばらくすると、人間が目を覚ました。 「誰…?」 我を見る目はすごく桜空に似ていて、胸が熱くなる。 「もしかして、妖?」 「っ?!何故その名を知っている?」 人間は妖という存在を知らないはずなのに、この人間が発する言葉が信じられなかった。 すると、人間は口を開いた。