ほら、と水を渡される。


あたしはそれを受け取り、一口飲んだ。


「すみません、心配をおかけして」


「いや、我は平気だ。だが、桜空は平気か?」


「え?」


「もしかしたら、現実世界に異変が起きているのかもしれない」


「そんな…っ」


あたしと琥珀さんは急いで現湖に行く。


そして琥珀さんが現湖を照らすと。


「急がねばならぬな」


数多くの機会に囲まれたあたしがいた。