太陽のあいつ《完結》

アツシは小林に言われた席に
腰を下ろすと、
カバンから教科書を出し
机の中に入れていた。



俺の存在に気付いたかな…
きっとまだ気付いていないだろうな…



俺は斜め45度の後ろの席から
アツシを見つめていた。


チラッと見える横顔に
ドキッとして…息を呑む。


周りの女子たちが
「宜しくね~」などと声をかけ、
アツシも笑顔で答えていた。


何だよ…
気安く声かけるよな…


話しかける女子に対して
ムカつきさえ感じる。