太陽のあいつ《完結》

♪ピンポーン



インターフォンを押すと、
「はい!」と
アツシの声が聞こえ、
顔が覗かせた。



「今、支度しているところだから中に入っていて」


「あぁ。
早くしないと映画始まっちゃうぞ~」


「分かってるよ~」



アツシはそう言いながら、
髪にワックスをつけながら
鏡に向かって集中していた。


俺はソファに座り、
壁に寄せてあるダンボールに目が行く。


まだ3つだけしかないけど…
これがどんどん増えていくたびに、
アツシと離れるカウントダウンになるんだな…と実感した。