太陽のあいつ《完結》

ナオキは街を見ながら、
力強くフェンスをギュッと掴み、
小刻みに揺らした。



「……そうだったんだ」



俺はもたれたまま、
その場にしゃがんだ。


ナオキからの話を聞いて、
怒りもあった。


でも、
ホッとする気持ちのほうが大きかった。



アツシに嫌われたわけではないんだ。


理由があって、
俺と離れようと思ったんだ。


アツシ…


アツシに会いたい…。