太陽のあいつ《完結》

「何だよ?
お前、ユキナみたいなのが、良いの?」


「そうじゃないけど、
俺ともヤッたことあるのに、
絶対ケイタのところに行くじゃん。
今だって、1回も俺には声かけなかったし」


「ユキナは気まぐれなんだよ。
ナオキが誘えば、付いてくる女だよ」



俺はそう言って
ビールをグイグイと飲み、
喉を潤した。



「ちょっと、踊ってくるわ!」



空のジョッキをテーブルに置き、
ホールの中心へと向かった。


周りの奴らが「あ!」という顔でこっちを見ている。


そう…
俺はこのクラブでは
少し有名なのだ。


ダンスにも自信があるが…
俺が誘って、断った女は一人もいない。


そんな俺が中心へ行くと、
少し空間が出来るのも自然な現象だった。