太陽のあいつ《完結》

「姉ちゃん、さんきゅう…」


「うん、
夜も薬塗ってあげるから、
ちゃんと言いなさいよ」



姉ちゃんは救急箱を持って、
そのまま部屋を出て行った。


ドアが閉まり、
一人の部屋で上半身ハダカの俺は
鏡の前に立った。


色黒の肌に締まったカラダ。

そんなカラダにたくさんの傷。


もう見慣れていたけど、
けっこう酷い…と実感する。



薬を塗ってもらって
正解だったな…


母さんと姉ちゃんの
3人だけの家族か…
心配かけないようにしなくちゃな…