「…ありがとう」



そんなアツシの手にも
コーラがあった。


酒の飲めない俺を気にして、
自分もアルコールを止めたんだな…と思うと、
嬉しかった。


8畳のワンルームには
ベッドと机とソファ、
そして20インチの液晶TVがある。


高校生だったら
誰もが憧れる部屋に、
アツシは住んでいる。

そんな部屋で
俺たちは寄り添うように
座っていた。



「ケイタ、傷大丈夫か??
ちょっと見せて」



アツシは
俺のタンクトップを捲くり上げ、
脇腹を覗き込んだ。