太陽のあいつ《完結》

更衣室の扉を開けると、
中学生の集団の中に
アツシの姿が見えた。



「アツシ…
さっきはごめん…」



荷物を置きながら、
声をかけると
タンクトップを脱いだアツシが俺に目を向けた。



「何が??
別に大丈夫だよ…」


「いや…サオリが…
あんなことしたから…」


「気にするなって。
サオリちゃんと付き合ったままで良いって言ったの、
俺なんだし…」


「でも…。やっぱり…」


「だから気にするなって!!
せっかく海に着たんだから楽しもうぜ!
ケイタも早く着替えろよ」



アツシはそう言いながら、
寂しそうに笑った。



アツシは嘘つきだよ。
さっき、そんな態度しなかったじゃん…。