太陽のあいつ《完結》

アツシの恋人は俺だよって
ナオキに言いたかった。


でも、
そんなこと言えない…と
すぐに理性が働く。



「アツシの恋人か~。
なぞの多い奴だからな」



ナオキの問いに、
曖昧な答えでその場を流した。


でもアツシと海に行くなんて…
考えただけで胸が熱くなるよ。


二人きりじゃなくても、
アツシと思い出を作れることが嬉しい。



アツシ…


俺はアツシのことが大好きなんだ。


クッキリした二重に澄んだ瞳が、
たまに意地悪そうになるのも好き。


口角を上げて、
子供のように笑うアツシが好き。


「ケイタは大丈夫」って言ってくれる
低い声も好き。


アツシのすべてが好きなんだ…。