太陽のあいつ《完結》

後ずさりする俺は、
すぐに背中が壁についてしまい、
その場から動けなくなった。


すると、
アツシは少し意地悪そうな笑みを浮かべ、
俺の顔の両サイドに手を付いた。


そして、
少しずつ近づくアツシの顔。


俺はこの幻想的な世界に迷い込んだ子供のように、
何の抵抗も出来ないまま、
近づくアツシを受け入れた。


厚みのある柔らかい唇が
俺の唇に重なった。