太陽のあいつ《完結》

さっき掴まれた腕の感触が
ジンジンと残り、
目線を下ろし見つめてしまう。



あぁ…
何でこんな気持ちになるんだよ…。



アツシと喧嘩したい訳じゃない。


アツシのことが好きなのに…。


アツシを見ていたいのに…。



横で楽しそうに話すサオリの声が更に胸を締め付ける。


お似合いの二人だといつも言われた。


でも今の俺は
サオリの横を歩く男として、
絶対に相応しくない。


サオリの笑顔が辛い。


俺を見るサオリの目が辛い。