太陽のあいつ《完結》

駐輪場にたどり着くと、
サオリが俺の自転車の横で待っていた。



「…あ、待たせて、ごめん」


「ううん…。大丈夫??」


「うん…」



思いっきり走ったせいで、
額から汗が流れる。


肩で息をしながら、
自転車を押し校門を出た。


サオリと並んで歩くのは
いつ振りだろう。


とても久しぶりに思える。


さっきまで泣いていたサオリも
いつもの笑顔に戻っていた。


そんなサオリの横を
今にも泣きたい気持ちの俺が自転車を押す。