太陽のあいつ《完結》

「池上!!
あと15分休んだら、
タイム計るぞ!!」



末永の声で、
認めしてしまいそうな感情が消し去られた。



ヤバい…
何考えているんだよ、俺…。

俺は男だぜ。

アツシも男…
そんな訳ないだろう…



軽く手を上げ、
末永に合図をした時、
またプールで泳いでいるアツシの姿が目に入った。


別に意識はしていない。


でもアツシから
目が離せなかった。


軽やかな腕で水をかき、
水しぶきが全く立たず華麗に動く脚。


無駄がなく水と一体化している様子がプールサイドの俺の目に映っていた。



すげ…
あの泳ぎ、カッコ良いよ…