はあ…


息を吐きながら、教室に向かって足を動かした。



―ドキドキドキ…


更に早まる鼓動を実感する。



アツシが同じ水泳部に入る?
マジかよ?


何だ…?
さっきまでムカついていたのに…
嬉しい気持ちのほうが強くなっている。


苦手だと確信したのに、
どうして嬉しい気持ちになるんだ?


マジで俺、変だよ…。

頭が変になっちゃったのかな…。



廊下の窓から見えるプールに目を向け、ひたすら歩いた。


フェンス越しに咲くひまわりたちがまた俺のことを笑っているように見えた。