さくらに思いをかけて

春といえば入学式。
今日から私、八神 千晴は中学生です。
ふわっ
「あっ…」
「大丈夫?」
茶色い目、優しそうな顔つき、整った背の高さ、かっこいい…
「紙、落ちたけど。」
かぁぁぁぁ
「ありがとうございます!」
「いえいえ。一年生かな?」
「はい。」
ふふふっ
軽く笑う姿はとても綺麗だった。
「名前、教えてくれる?」
「ち、千晴です!」
「千晴ちゃんね。よろしくね!俺は岩澤 辰也!三年生のサッカー部!」
サッカー部か。
「俺も一年の時は色々戸惑ってたな。入学式、桜が満開だった。卒業式も桜が満開がいいな。なんて。」
少し悲しそうに見えた。
「千晴ちゃん、何組?」
「あ、五組です!」
「おぉ!俺も!体育祭一緒だね。」
はははと笑う先輩は誰もが憧れる素敵な先輩出あった。
「また、喋れるかな…」
頭の中が辰也先輩でいっぱいだった。