「あっれー怪じゃん」
そのとき俺は見知った声が聞こえた
「お、おう鉄……」
俺に声をかけてきたのは鬼田鉄也
名前とは裏腹にずいぶんチャラい印象がある
学校でクラスが同じで1番話すやつだといっても過言ではない
「なんだー?その冴えない返事はー?」
「ん?彼女とデートか?」
「ああ、まぁそんなとこだ」
「へー、いいなー、なかなか可愛いじゃん?」
「そんなことねーよ」
「痛っ」
「どうした?」
「い、いやなんでもない」
くそこいつ尻をつねりやがって
ならば
「いやいや、ほんとだってこいつは世界で1番可愛いんだ、だからなかなかなんてそんなことねーよ」
