その日は、いつもと変わらなくて。


見つけた宿と一緒にバーで飲んでいた。


もちろん、マスターのバーじゃないけどね。




「なぁ~リコ」


「ん?どしたの?」


「このあと、どうする~?」


「んー?次のお店でもいく?」


「ん~…それよりさぁ今日も…いい?」



もちろん。じゃなきゃ宿じゃないわ。



「いいよ、もちろん。」





そう告げると、その男はWCへ向かった。



カラン…


コップの氷が溶ける。





こんな風に、あたしも溶けることができたら…



なにもかも、なくなってしまいたい。





「お次も同じので…いいですか?」


「え…あぁ、お願いします」



バーテンダーの人、気が利く人なんだなあ