「……バカッ」



「えっ…?」



そしてユイは突然大声で…。



「バカリュウッ!!無理に笑わなくたっていいーじゃんっ!!」



「……っ…愛原?」



ユイはバッと口を塞ぎ、恥ずかしさでうつむく。



そんなユイに近づくリュウ。



「…なんだよ?俺のこと心配してくれてんの?」


「いや…なんて言うか…」



「つうか、愛原今さぁー…」



リュウは言いかけて、後ろの気配に気づく。



「あっ…ハルキ…」



「えっ!?」



ユイもリュウの後ろを振り向くと、ハルキを先頭に野球部がそろっていた。



「……げっ…!」



みんなに聞かれてたっ!?



恥ずかしくなったユイは、その場を離れようとする。



「私…帰るっ」



「えっ?おいっ」



ユイは猛スピードで自転車をこいで帰って行った。



リュウはボー然と見る。



そんな光景を、ハルキは少し複雑な表情で見ていたー。