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気付けば家の近くの公園まで戻ってきていた。
どうせ、逃げられない。
わかっていたから、戻ってきた。
ここに。
「俺は−−どうしたいんだ?」
日も沈んだ薄暗い公園で、一人ぽつりと呟いた。
数少ない遊具−−ブランコに腰を下ろしながら、足元を見下ろしていた。
ギィーコ、ギィーコ。
錆び付いた鉄製のブランコから、鈍い音が響く。
その音を聞きながら、一樹はブランコを軽く揺らす。
「信じていいのか? 俺なんかが、皆を」
遠くでサイレンの音が聞こえる。
どこかで事件でも起きたのか?
それとも−−。
「俺には関係ない、ことだな」
そう、俺はいつも自分のことしか考えていない。
自己中心的な考えしかできない。
だから、皆離れていく。
離れて−−。
昨日まで俺と一緒にいた「友達」という仲間が離れていく。
美代、誠−−。
それも俺が友達を信じないからだ。
いや、信じられないからだ。
屋上で恭介が手を差し延べてくれた時も、その手を拒んだ。
伸ばそうとすれば、掴めた手を。
気付けば家の近くの公園まで戻ってきていた。
どうせ、逃げられない。
わかっていたから、戻ってきた。
ここに。
「俺は−−どうしたいんだ?」
日も沈んだ薄暗い公園で、一人ぽつりと呟いた。
数少ない遊具−−ブランコに腰を下ろしながら、足元を見下ろしていた。
ギィーコ、ギィーコ。
錆び付いた鉄製のブランコから、鈍い音が響く。
その音を聞きながら、一樹はブランコを軽く揺らす。
「信じていいのか? 俺なんかが、皆を」
遠くでサイレンの音が聞こえる。
どこかで事件でも起きたのか?
それとも−−。
「俺には関係ない、ことだな」
そう、俺はいつも自分のことしか考えていない。
自己中心的な考えしかできない。
だから、皆離れていく。
離れて−−。
昨日まで俺と一緒にいた「友達」という仲間が離れていく。
美代、誠−−。
それも俺が友達を信じないからだ。
いや、信じられないからだ。
屋上で恭介が手を差し延べてくれた時も、その手を拒んだ。
伸ばそうとすれば、掴めた手を。


