マー君2(原作)

まだ間に合う!

俺が皆を救うんだ。

俺が−−。

母さんは言った。

俺を守ると。

だから今度は−−。

「俺が守る」

「本当に?」

突然、声が聞こえてきた。

一樹は勢いよく体を起こし、その声の正体を探した。

その声の主は目の前にいた。

「なんだ、恭介か」

恭介は興味なさそうにフェンスに近づき、背を預けた。

「話は聞いたよ。なんか気が立ってるみたいだね。美代ちゃんに手を上げたなんて」

もう噂が広まったのか。

それもそうだ、学校一の優等生が女子に手を上げたのだ。

奴らにとってこれ以上とない、ネタ話だ。

一樹は大きくため息をつき、恭介に言った。

「お前も俺が嫌いになったか?」

「論外だね」

恭介は腕を組み、空を見上げた。

「僕はホモにはなりたくないね」

「ホモね、笑えるな」

一樹は気を取り直して、空を見上げる恭介に聞いた。

「なぁ、恭介。お前は繋がりってもの、信じるか?」

「とりあえず、信じると言葉を使っている所から間違ってるよ」

恭介は顔を下ろし、冷たい眼差しで一樹を見据えた。

「繋がりっていうのは、口に出さなくてもわかるものさ。本当に繋がっているなら、わかるもんさ」