一樹は乱れる呼吸を抑えながら、画面を凝視した。
だが−−。
白い仮面は消えない。
噂ではあの白い仮面は視覚に光の錯覚−−幻覚であり、姿は変わっていないはず。
母さんが自分の網膜から特殊な光を発し、それが俺の視覚を惑わしているはず。
なのに−−。
信じたくない。
母さんが感染したなんて。
「母さん・・・・・・」
画面の中の母親はドアから顔を離し、階段へ向かう。
「なんで、マー君に」
薄暗い階段を降り切ると、一樹の部屋を一瞥してからリビングに向かう。
「俺に相談してくれたら−−こんな」
リビングから薄暗い廊下に明かりが漏れている。
母親は何かを気にするかのように用心しながら、リビングに入る。
その途端、一樹は凍りついた。
−−!
声が出なかった。
リビングに入った母親は、目の前に倒れている中年の男に視線を落としていた。
一樹は信じられなかった。
目の前の光景に。
「お、やじ?」
母親は仰向けに倒れている父親を見下ろしていた。
胸に深々と刺さる果物ナイフを−−。
一樹は画面から目が離せなかった。
白い仮面を被る母親。
倒れている父親。
しかし、現実は確かにそこにあった。
消えることなく。
だが−−。
白い仮面は消えない。
噂ではあの白い仮面は視覚に光の錯覚−−幻覚であり、姿は変わっていないはず。
母さんが自分の網膜から特殊な光を発し、それが俺の視覚を惑わしているはず。
なのに−−。
信じたくない。
母さんが感染したなんて。
「母さん・・・・・・」
画面の中の母親はドアから顔を離し、階段へ向かう。
「なんで、マー君に」
薄暗い階段を降り切ると、一樹の部屋を一瞥してからリビングに向かう。
「俺に相談してくれたら−−こんな」
リビングから薄暗い廊下に明かりが漏れている。
母親は何かを気にするかのように用心しながら、リビングに入る。
その途端、一樹は凍りついた。
−−!
声が出なかった。
リビングに入った母親は、目の前に倒れている中年の男に視線を落としていた。
一樹は信じられなかった。
目の前の光景に。
「お、やじ?」
母親は仰向けに倒れている父親を見下ろしていた。
胸に深々と刺さる果物ナイフを−−。
一樹は画面から目が離せなかった。
白い仮面を被る母親。
倒れている父親。
しかし、現実は確かにそこにあった。
消えることなく。


