「なんでも、ないわ。ただ−−」
「ただ何?」
一樹は必死に平静を保ちながら聞いた。
この目の前にいる母さんは、感染者の可能性がある。
確かにさっき母さんは白い仮面をつけていた。
白い仮面−−。
マー君と同じ−−。
一樹は母親が口を開くのを静かに待った。
母親は一樹が何も喋らないと悟ってか、にこやかに笑い首を左右に振った。
「なんでも、ないわ。一樹もう寝なさい。明日遅刻するわよ」
「あ、ああ。そうするよ」
一樹は違和感を感じた。
母さんは今までこんなことを言いに来たことがない。
不自然、すぎる。
やはり違う。
いつもの母さんじゃあない。
何かを隠している。が。
「じゃあ、おやすみ。一樹。ゆっくり寝るのよ」
母親は静かに部屋を出ていく。
その間一樹は何も言わなかった。
ドアが閉まると、無理に平静を保ち、パソコンに向き直る。
それからゆっくりと大きく息を吐き、静かに目を開けた。
その目の前には一樹の部屋の外が映しだされていた。
白い仮面をつけた母親と一緒に。
やつは今ドアに耳を押し当て、中の様子を伺っている。
俺の様子を−−。
「ただ何?」
一樹は必死に平静を保ちながら聞いた。
この目の前にいる母さんは、感染者の可能性がある。
確かにさっき母さんは白い仮面をつけていた。
白い仮面−−。
マー君と同じ−−。
一樹は母親が口を開くのを静かに待った。
母親は一樹が何も喋らないと悟ってか、にこやかに笑い首を左右に振った。
「なんでも、ないわ。一樹もう寝なさい。明日遅刻するわよ」
「あ、ああ。そうするよ」
一樹は違和感を感じた。
母さんは今までこんなことを言いに来たことがない。
不自然、すぎる。
やはり違う。
いつもの母さんじゃあない。
何かを隠している。が。
「じゃあ、おやすみ。一樹。ゆっくり寝るのよ」
母親は静かに部屋を出ていく。
その間一樹は何も言わなかった。
ドアが閉まると、無理に平静を保ち、パソコンに向き直る。
それからゆっくりと大きく息を吐き、静かに目を開けた。
その目の前には一樹の部屋の外が映しだされていた。
白い仮面をつけた母親と一緒に。
やつは今ドアに耳を押し当て、中の様子を伺っている。
俺の様子を−−。


