<36>
話し声が聞こえる・・・・・・。
誰が話しているんだ?
一樹は目を開けた。
そこは見覚えのある所だった。
俺が昔いた所。
名門私立中学校−−。
一樹は教室の真ん中の席に座っていた。
周りの席には誰も座っていない。
クラスメート達は一樹から離れるように教室の隅に立っている。
それに。
一樹を見て何か小声で話している。
一樹は周りから聞こえる噂に耳を傾けた。
全て俺の悪口だ。
「つーかさ、ありえねくね? あいつ俺らのこと馬鹿にしてんじゃね?」
「一樹君ってなんか違うよね。KYすぎない?」
「自分がいつも1番って考えてんでしょ」
「ってか、うざくね? 何様のつもりだよ」
「頭がいいだけのロボットかよ」
一樹は黙って机を見下ろしていた。
そうだ。
俺は皆と違う。
違う人間なんだ。
奴らは偽善者を気取り、集団に身を置くことでしか身を守れない−−。
弱い生き物だ。
だから、俺は・・・・・・。
机の上に教科書を置く。
緑色の表紙−−英語の教科書を開く。
が、その開いたページは真っ白だった。
しかし、次第に赤い血が滲み出て、ページいっぱいに文字を描いた。
話し声が聞こえる・・・・・・。
誰が話しているんだ?
一樹は目を開けた。
そこは見覚えのある所だった。
俺が昔いた所。
名門私立中学校−−。
一樹は教室の真ん中の席に座っていた。
周りの席には誰も座っていない。
クラスメート達は一樹から離れるように教室の隅に立っている。
それに。
一樹を見て何か小声で話している。
一樹は周りから聞こえる噂に耳を傾けた。
全て俺の悪口だ。
「つーかさ、ありえねくね? あいつ俺らのこと馬鹿にしてんじゃね?」
「一樹君ってなんか違うよね。KYすぎない?」
「自分がいつも1番って考えてんでしょ」
「ってか、うざくね? 何様のつもりだよ」
「頭がいいだけのロボットかよ」
一樹は黙って机を見下ろしていた。
そうだ。
俺は皆と違う。
違う人間なんだ。
奴らは偽善者を気取り、集団に身を置くことでしか身を守れない−−。
弱い生き物だ。
だから、俺は・・・・・・。
机の上に教科書を置く。
緑色の表紙−−英語の教科書を開く。
が、その開いたページは真っ白だった。
しかし、次第に赤い血が滲み出て、ページいっぱいに文字を描いた。


