マー君2(原作)

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ハァッ!

ハァッ!

「どう、なってるんだよ! なんで七恵がっ」

一樹はやみくもに走りながら鳴る携帯を耳に宛がい、電話に出た。

後ろから警官達が追ってくる。

闇の中、一樹は肩越しに振り返りながら必死に走った。

「だ、誰だ?」

走ってるせいで声が震える。

携帯から高い声−−美代の声が聞こえてきた。

「一樹、一樹あのね、美代・・・・・・」

どうやら泣いているようだ。

何があったのか?

てっきり七恵が美代を襲ったのとばかり考えていたが−−。

「美代朝のことは、謝る。俺が悪かった。だから−−」

「もうっ、いいの。もう、七恵がね」

「何があったんだ?」

やっぱり何かあったのか。だが、どうも状況が掴めない。

それは自分の方も同じだが。

一樹は追っ手を確認しながら、正面の十字路を右に曲がった。

その直後右の曲がり角からパトカーが滑り込んできた。

先回りされたのだ。

一樹は回れ右し、別な道に行こうとしたが、瞬時に考え直し向かってくるパトカーに向かって突進した。

パトカーは一度停止したこともあり、加速するのに時間がかかった。