『艦長は、至急ブリッジに上がってください。乗員は、第一種戦闘配備……』
「戦闘かっ! 水上、OSに乗って出撃しろ!」
「了解です」
躊躇う事なく答え、亮太は自分が整備していた機体に乗り込んだ。
思わずその肩を掴み引き止めた。行かせてはいけない、そう感じた。
だが、拒絶も激昂も何もなく。
ただ一言で、止めようとした思考を吹き飛ばされた。
「安心しなよ。もう、実戦は経験したんだから」
実戦を経験した、だから大丈夫だと。それはつまり、
「人は殺した事がある。だから、殺されないために、殺してくる」
頼もしいとは思えない。コクピットの中に消えていく姿は、まるで知らない人間。
水上亮太という人間から、まるでかけ離れた存在。
「君、危ないから離れてください。亮太君……では、頼みます」
艦長はそう言って格納庫から消えていく。いつの間に上官もいなくなって、脇にいた整備員などがどくように怒鳴ってきた。
確かに、この場にいては何も出来ない。
ここにいても何も出来ない。
ここにいても、止める事は出来ない。
止める術を知らない。
「戦闘かっ! 水上、OSに乗って出撃しろ!」
「了解です」
躊躇う事なく答え、亮太は自分が整備していた機体に乗り込んだ。
思わずその肩を掴み引き止めた。行かせてはいけない、そう感じた。
だが、拒絶も激昂も何もなく。
ただ一言で、止めようとした思考を吹き飛ばされた。
「安心しなよ。もう、実戦は経験したんだから」
実戦を経験した、だから大丈夫だと。それはつまり、
「人は殺した事がある。だから、殺されないために、殺してくる」
頼もしいとは思えない。コクピットの中に消えていく姿は、まるで知らない人間。
水上亮太という人間から、まるでかけ離れた存在。
「君、危ないから離れてください。亮太君……では、頼みます」
艦長はそう言って格納庫から消えていく。いつの間に上官もいなくなって、脇にいた整備員などがどくように怒鳴ってきた。
確かに、この場にいては何も出来ない。
ここにいても何も出来ない。
ここにいても、止める事は出来ない。
止める術を知らない。



