少女は、すべてをわかっていた。
自分の恋人を討った直接の責任は、少年にはない事を。
それでもなお、自分のせいだといってくれる少年は、明らかに自分を心配しての事。ならば、それに騙されてあげようと。
それよりも強い動機は、その在り方。暗い部屋の中にいる自分は、いつかの少年を思わせる。
その姿を見て、入ってきた少年の瞳は過去の色。生きる事から遠ざかった、死を隣に在ってそれをよしとする諦めの瞳。
それでもなお言ってきた、この身が君の恋人を討ったのだと。
一瞬の激昂があった。同時に、瞬時に理解する。
これが自分を生かす道であり、彼が生きる道でもあるのだと。
少女は少年を討つ事に専念し、その間に新たな生きる道を探せばいい。それが願い。
少女は願う。ならば、自分が彼を討つ事に専念し、彼はその間に新たな生きる道を探してほしいと。
その願いは叶った。少年は、新しい生きる道を探り当てた。
だから少女は、詩絵瑠は言う。もういいのだと。
『ショウ君が、自分で生きれるようになってよかった。私ではなく、他の誰かに依存できる生き方で』
「初恋の人が、自分ではない相手を選んだのに?」
何を言っているのかと、一瞬ゼムは驚いた。
表情は見えなくても、詩絵瑠は苦笑している。
その意味が、どう言う事かよくわかるのは二人だけ。
ばれちゃった。
とてもにこやかに、詩絵瑠はそう言った。
自分の恋人を討った直接の責任は、少年にはない事を。
それでもなお、自分のせいだといってくれる少年は、明らかに自分を心配しての事。ならば、それに騙されてあげようと。
それよりも強い動機は、その在り方。暗い部屋の中にいる自分は、いつかの少年を思わせる。
その姿を見て、入ってきた少年の瞳は過去の色。生きる事から遠ざかった、死を隣に在ってそれをよしとする諦めの瞳。
それでもなお言ってきた、この身が君の恋人を討ったのだと。
一瞬の激昂があった。同時に、瞬時に理解する。
これが自分を生かす道であり、彼が生きる道でもあるのだと。
少女は少年を討つ事に専念し、その間に新たな生きる道を探せばいい。それが願い。
少女は願う。ならば、自分が彼を討つ事に専念し、彼はその間に新たな生きる道を探してほしいと。
その願いは叶った。少年は、新しい生きる道を探り当てた。
だから少女は、詩絵瑠は言う。もういいのだと。
『ショウ君が、自分で生きれるようになってよかった。私ではなく、他の誰かに依存できる生き方で』
「初恋の人が、自分ではない相手を選んだのに?」
何を言っているのかと、一瞬ゼムは驚いた。
表情は見えなくても、詩絵瑠は苦笑している。
その意味が、どう言う事かよくわかるのは二人だけ。
ばれちゃった。
とてもにこやかに、詩絵瑠はそう言った。



