EXCAS

 着くと、親しげに打ち解けているショウたちがいた。
 リンの頭を撫でながら、母親と話し微笑を浮かべていた。
 その笑みが、今までになく優しく、飾り気のない本当の顔に見えた。
 どうしてか、今までの不自然さが微塵も感じられないほどの。
 心からの微笑だった。

「あ、おねえちゃん!」
「あら、レナさん?」
「……二人とも、こんにちは。ご覧の通り、怪我して倒れたショウ君は健在です」
「ご心配を掛けたようで。しかし、娘さんと会えてよかったですね」
「はい、娘を預かっていてくれて有難うございます」
「短い間でしたが一緒に過ごせて楽しかったですよ。それに、とてもいい子でした」
「あらあら、よかったわね、リンちゃん。お兄さんに、褒めてもらったよ」
「うん! おにいちゃんもおねえちゃんも、優しくて大好き!」
「随分懐かれた。そうだな、レナ」
「ぇ、あ、うん……」