開いた花が夜にその花弁を閉じるように、悪魔の花が閉じる。
機銃を撃ち自らを傷つける事はしない、近い物から順番に締め上げ絡み、その肢体を苦痛に喘がせる。余計な小細工はいらない力任せ。
だが、何故失念する。
力なら、これの方が遥かに凌駕している事に。
鋼鉄の蕾が出来たと思いきや、内側から黒い翼が突き破る。
右腕、右足、左腕、左足と。
順々に四肢が解放され、オッドアイを埋め込んだ竜が誕生する。
彼岸花を掴みあげ、怒りのままに壊してしまおうと力が篭り、
『――――、――――――――!』
先ほどと同じ音が、その行為を戒めた。
この空にいる人間は、それに気付けない。怪獣映画じみた光景に、身体の五感を奪われて熱中していたからだ。無論それだけではない。
しかし、誰が気付く。
感付くなと、掛けられた暗示にさえ対処出来ていないのに。
野球体勢を取る竜は振り被り、絡みつく寸前に投げ飛ばした。
音速を越え、空間をも隔てて消える彼岸花。
機銃を撃ち自らを傷つける事はしない、近い物から順番に締め上げ絡み、その肢体を苦痛に喘がせる。余計な小細工はいらない力任せ。
だが、何故失念する。
力なら、これの方が遥かに凌駕している事に。
鋼鉄の蕾が出来たと思いきや、内側から黒い翼が突き破る。
右腕、右足、左腕、左足と。
順々に四肢が解放され、オッドアイを埋め込んだ竜が誕生する。
彼岸花を掴みあげ、怒りのままに壊してしまおうと力が篭り、
『――――、――――――――!』
先ほどと同じ音が、その行為を戒めた。
この空にいる人間は、それに気付けない。怪獣映画じみた光景に、身体の五感を奪われて熱中していたからだ。無論それだけではない。
しかし、誰が気付く。
感付くなと、掛けられた暗示にさえ対処出来ていないのに。
野球体勢を取る竜は振り被り、絡みつく寸前に投げ飛ばした。
音速を越え、空間をも隔てて消える彼岸花。



