EXCAS

 ゆっくりと、瞳から色がなくなっていく。
 流れる血が、徐々に止まっていく。
 身体から、血液が失われすぎて。

 不意に、モニターからランサーが消えた。動揺し、何度も呼びかける亮太だったが答えない。
 既に、別の誰かに繋げて、会話に興じているのだから。

 最後の会話を、愛しい人と。

「……やぁ、調子は、どうだい、詩絵瑠」
「ぁ、貴方ほど悪くはないよ。ええ、私は失敗しないで、絶好調」
「よかった。いざという時に弱い、お前の事だから、きっと何か失、敗してると思った」
「酷い事、言うのね。そんな、こんな失敗する、貴方に言われたくなんかない!!」

 ついに、激情が涙となって溢れ出した。
 悲しさ、
 怒り、
 やるせなさ、
 自分でも処理しきれない混沌に飲まれていく。

「なんで、なんで! 貴方が死ぬの、どうして!? なんで、こんな事になるのよ!!」
「…………ごめん」