EXCAS

『なんなんだよ、これはっ』

 発狂してしまいそうなほどの、獣の息遣い。
 終わりのないマラソンを走り続け、心臓はボロボロ。
 それでも、死にたくないと言う無意識が身体を突き動かす。

『馬鹿げている、おかしい、狂っている! なんでこんなところにいるんだよ、おかしいじゃないか!』

『弱音なんて吐くんじゃねえよ!! 怖かったら、さっさと、』

 出て行け、なんて言葉は続かない。
 その言葉の持ち主は、イマ、散った。

『アッ――?』

 それは友人だった。軍に入ってからの、気のいい友人。
 何度も酒を飲み交わし、いくつもの戦場を生き延びたパートナー。

 レーダーから消えた。
 顔が映ったモニターが、ノイズしか映していない。

 死んだと、理解する間もなく。
 黒い腕に絡め取られた。

 走るエラーメッセージ。
 火花が散ってコンソールが焼けて、皮膚を溶かして火傷を負わせた。