EXCAS

――昏く深い思考の波。

 彼方の底から何かを見ている。
 呑み込んでいく濁流が、それに抗う結晶が儚く残酷な光景。
 直視する事さえ困難。けれどそれしか出来ない存在。

 それが現実を知らない、それが夢だと疑わずに。
 何故なら、それを見ているという現象自体が疑惑その物。
 故に夢。
 あるはずがないと切り捨てられた、架空の現実。

 飛び散る火花に感傷はない。
 奪い尽くす根源に興味もない。
 在るがまま受け入れる。
 悲しみや苦しみが篭った音楽に感慨はない。
 快楽の美酒に酔う歓声に不快もない。
 ただ在るがままに流すだけ。