EXCAS

 辿り着いた場所には先客がいた。
 見物人ではなく、宴を開いた主賓でもなく、それは。

 いくつかの火が散っている。
 いくつかの命が死んでいく。
 その空には、死神がいた。

 打ち上げらる花火は機体、キレイに散る人間の最後。
 死神は喜ばず、事務的でもない。
 八つ当たり。
 集ってくる蠅が鬱陶しくて叩き落す。前に蜂に刺され拍車を掛けた。
 亮太は背筋が寒くなる。
 自分の友人を滅ぼした敵の容貌に。

 彼岸花を模した体型に弾丸は一切通じない、風船のように破裂し届いてもいなかった。
 蛸以上の数がある触腕は、対象を絡め取りはしない。繰り出せばいくつも貫くから。
 愚鈍な戦艦程の全長は、気休めにも弱点とは言えない。慣性の法則を無視した直角移動、線と点の軌道。この敏捷を一体誰が捕らえられる。
 存在自体が強大すぎる凶器。
 攻撃はすべて魔術兵装。
 支給された魔力計器は振り切ってしまうその量は膨大。
 これを恐怖と言わずなんと感じ取ればいい。
 コントローラーを握る手が震える。恐怖以外の何でもない、その場所にある事でさえ息苦しくなるほど。